ホーム > 労務相談Q&A

よくあるご質問をまとめました。

■試用期間
ご質問内容
 試用期間の長さは、どの程度が適切ですか?また試用期間中なら予告無しでも解雇できるのですか?

回 答
 試用期間の長さは、3カ月程度が一般的ですが、判例をみても最長で1年が限界です。そう1年でも良いのです。人物評価を短期間で見抜くというのは土台無理なおはなし。だったら、長めの試用期間を設け、「ある程度見極めた」段階で、試用期間を短縮すれば良いのです。また、試用期間は、入職前の審査ではわからなかった新規採用者の適格性を観察する期間でもあり、通常の解雇より解雇権が広く認められています。
 
 採用後14日以内なら予告無しに解雇が可能、「あれ?この人何か変」と思ったら、14日以内に結論を出すのも一つの方法です。取りあえず入社させてから様子を見よう・・は絶対避けるべきです。試用期間14日を超えた場合は労働基準法で規定する解雇手続きが必要となります。いずれの場合も、客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当として是認される場合に限って解雇が認められます。トラブルを最小限に抑える為には、就業規則等に、通常の解雇事由(基準)とは別に「試用期間中の解雇」の条項を設けて具体的な解雇事由(基準)を定めておきます。

具体的には、以下のようになります。
(1)必要な業務を習得する能力がなく、本採用とするに不適当と認められるとき
(2)業務怠慢、意欲不十分など、正社員として業務を遂行することができないと認められるとき 
(3)遅刻・早退・欠勤が多くまた、正当な理由なく3日以上無断欠勤をしたとき 
(4)入職時の提出書類を期日までに提出せず、または、面接時に述べた事項と著しく相違しているとき(経歴詐称場合によっては試用期間を有期雇用契約とし、採用に至らないときは解雇ではなく、「契約期間満了」による退職とする方法も考えられます。 

■賃金を下げるにはどうしたら良い?
ご質問
 営業マンを雇入れたが、成果が上がらず賃金を下げたい。何か問題がありますか?雇用契約を結ぶ際のポイントを教えて下さい。
 
回 答
 労働契約は法的な約束ごとですから、本人の同意が得られなければ原則、賃金を下げる事は出来ません。会社としては、即戦力の営業マンがほしいと願っていますが、期待ハズレの場合が多いのも現実です。従って、労働契約に「期待ハズレ対策」を盛込んでおく必要があります。

ポイントその1
 試用期間を設け、一定期間内の数値目標達成の有無によって労働条件の変更ができる契約内容にします。他社の営業経験が自社で通用するとは限りません。営業対象が個人か法人か、扱う商品、ルート営業か新規開拓か等、会社が期待する能力に過去の経験が活かされるかどうかは未知数です。従って、期間と数値目標を設定し売上獲得の再現性があるかどうかを見極める必要があります。

ポイントその2
 営業成果に見合った給与に変更できる契約内容にします。良い人材と出会う為には、相場より少し高めの賃金提示も必要です。従って、最初は下駄を履かせ、期待通りでなければ下駄を外せる契約内容が必要です。例えば、40万の賃金構成を、基本給25万、初任給特別調整手当15万とします。初任給特別調整手当は、次のように定義付をします。「初任給特別調整手当は、会社が期待する能力(数値目標があれば目標数値)を発揮し続けている限り継続支給する。」期待通りでなければ15万を外し25万円の月例給与になります。また、目標を達成できなくても見込みがある社員については、15万の範囲内で給与を変動させ、不安定な初任給特別調整手当から基本給に振替えるだけで、昇給と同じ効果を持たせることが可能です。また、固定給と売上連動型の歩合給で賃金を設計し、一定の成果を出し続ける成果再現性のある社員には、固定給割合を上げていき「できる営業マン」に収斂させていく方法も考えられます。

ポイントその3
 残業を含めた賃金総額にすべきです。営業マンは労働時間を評価軸にはできません。営業成果が最も重要なはず。従って、外回り主体の営業マンには、「事業場外協定」「みなし残業」セットでの対策が必須です。事業外協定を結んでいても深夜労働及び休日労働は対象外ですので、みなし残業手当で吸収する必要があります。残業見込手当は、ご存知の通り諸手当に、残業の意味合いを持たせる方法です。例えば、営業手当がある場合は、「営業手当は、残業の内払いとする」とします。

■身元保証人
ご質問
 現在わが社では、入社の際に、身元保証人をたて、「身元保証書」を提出しないと就職できないことになっています。このことは、法律に違反しませんか?

回 答
 「身元保証人」を取る目的は大きく分けて二つあります。一つは、従業員が仕事上のミス・不正経理・トラブルなどで会社に対して損害を与えた場合に、従業員本人と一緒に①損害賠償の責任を負う担保目的。二つ目は、この人は会社の就業規則を遵守し、会社の期待を裏切るような人物ではないという②人物保障目的。身元保証書の有効期限は、期間の定めをしていなければ3年、期間を定めれば5年間です。この身元保証を取るタイミングは、初出社の初日に持ってくるように規程化することが大切です。社員になって初めての業務命令ですから、提出が遅れるようであれば社員の資質がないと判断できますし、提出しない方であれば重大な業務命令違反ですから、雇うべきではありません。

抑止目的で身元保証書を利用される場合、更新手続きは不要と思いますが、財務部門など多額のお金を扱っている部署等は、継続的に有効性を確保する為には、就業規則等で更新の手続きを規程化しておくことが重要です。









 試用期間における雇用契約
    書作成ポイント
 ■契約期間の定めの有無
 ■変形労働時間制の採用
 ■残業の見込手当化
 ■試用期間中の解雇条項
 ■途中解約の特約条項
 ■試用社員の休業適用除外

試用期間用の雇用契約書例



















 業績連動型の賃金制度の作り方
     ポイント
 ■配分原資の見える化
 ■最低保証給を幾らにするか
 ■歩合、配分率を幾らにするか
 
業績連動型の賃金制度
       (配分原資が一目瞭然)

































 身元保証書の作り方ポイント
 ■身元保証作成の目的は明確か
  ①人物保証目的
  ②不正等の抑止目的
  ③担保目的
 ■有効期間を5年にしているか
 ■永続的な担保保証が必要か、
  必要な場合は、更新手続きが
  規程化されているか
 ■損害賠償請求額は、100%請求 
  できないことを確認しているか

 身元保証書作成例

ページ上部へ